温泉の源泉名って実は凄く深いんです。

栃尾又温泉自在館の下の湯

ナステビュウ湯の山の泉質名はナトリウム・カルシウム ─ 塩化物泉(弱アルカリ性・高張性・高温泉)です。
良く脱衣所に成分表がありますが、それに書いてある源泉名です。

温泉の源泉名

この源泉名は成分によってそれぞれ違いますが、実は温泉の中でも療養泉はプレミアム温泉?なんです。

実はこの源泉名には一定のルールがあって泉質名が付くのは療養泉つけられません。
療養泉???
聞いたことない、と思うかもしれませんが、実は同じ温泉でも、単純泉と療養泉に分けられるのです。
書いていて、ちょっとうんざりなんですが、泉質名を説明するのに楚歌からか、まだ先は長いぞと思っちゃうのですよ。

まあ、同じ温泉でもプレミアム温泉と普通の温泉があるって覚えてもらおうかな。
そのプレミアム温泉が療養泉です。

そもそも温泉って?

地中を掘ったら熱水が出ました。
温度を測ってみたら25℃以上でした。
はい、この段階で温泉認定です。
25℃以下でも、特定の19種の成分が基準値を超していれば、温泉です。
その19種特定成分とは「溶存成分の総量」「リチウムイオン」「水素イオン」「沃素イオン」「フッ素イオン」「メタけい素」「重炭酸そうだ」などなどです。

結構敷居低いでしょ。
これが温泉の定義です。
だから、深い地下から出てきた、地下水?はかなりの確率で温泉に認定されます。

例えば十日町で言うと、明石の湯の十日町温泉ですが、源泉温度23.1℃、PH 7.68。やや淡黄色透明、無味無臭。主な成分はイオン濃度(mg/kg)で、Na 15.5, K 6.5, Mg 4.3, Ca 12.6, Mn 0.1, Fe(II) 0.3, F 0.2, Cl 3.0, HS 0.02, SO4 1.9, HCO3 103.7, HPO4 1.8, メタ珪酸 61.3, メタ硼酸 0.3, 遊離CO2 3.1 で、成分総計は214.5mg/kg
と言う成分内容ですが、源泉温度はわずかに温泉認定されない温度でしたが、19種のうちのメタ珪酸が50以上の規定をクリアしているので、温泉として認定されています。

療養泉って?何?

では、療養泉=プレミアム温泉だと話をしました。
療養泉になると源泉名が付きます。

その他は単純温泉の表示になります

ルールは特殊成分+陽イオン+陰イオン泉質名となります。
当館の場合は
ナトリウム・カルシウム ─ 塩化物泉(弱アルカリ性・高張性・高温泉)となります。
あれ、特殊成分が無いと思うかもしれませんが、この場合は表示する特殊成分が無かったと言う事です。
さらにルールがあって主成分で20%以上含まれると、源泉名に反映される事になっています。
当館の場合は一番多い成分がナトリウムで次に多いのが成分がカルシウムで両方とも成分の20%以上であると言う事になります。
また泉質名は10種類しかありません。

単純温泉
塩化物泉
炭酸水素塩泉
硫酸塩泉
二酸化炭素泉
含鉄泉
酸性泉
含よう素泉
硫黄泉
放射能泉
の10種類ですが、どれかに当てはまりますし重複もありえます。
例えば「酸性・含硫黄・二酸化炭素・放射能・鉄・よう素ーナトリウム・アルミニウム・カルシウム・マグネシウムー塩化物・硫酸塩・炭酸水素塩強塩温泉と言う泉質名もありうるって事です。

一般的に長い泉質名は、マルチの適応症があるって事を覚えてください。
つまり何にでもよい温泉って事です。

温泉って何に効くの?

でも、温泉って何に効くの?と思われますが、泉質名を見ると大よそ分かります。例えば10種の温泉の適応症は?

単純温泉
自律神経不安定症、不眠症、うつ状態
塩化物泉
きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症 萎縮性胃炎、便秘
炭酸水素塩泉
きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症 胃十二指腸潰瘍、逆流性食道炎、耐糖能異常(糖尿病)、高尿酸血症(痛風)
硫酸塩泉
塩化物泉に同じ 胆道系機能障害、高コレステロール血症、便秘
二酸化炭素泉
きりきず、末梢循環障害、冷え性、自律神経不安定症 胃腸機能低下
含鉄泉
鉄欠乏性貧血
酸性泉
アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、耐糖能異常(糖尿病)、表皮化膿症
含よう素泉
高コレステロール血症
硫黄泉
アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、慢性湿疹、表皮化膿症(硫化水素型については、末梢循環障害を加える) 耐糖能異常(糖尿病)、高コレステロール血症
放射能泉
高尿酸血症(痛風)、関節リウマチ、強直性脊椎炎

などに適応症が認められていますが、これらの多くは医学的に立証されているわけではなく、経験則に基づいているようです。

この中で珍しい温泉は二酸化炭素泉などは天然温泉で泡付きするような温泉は数か所しかありません。
長湯のラムネ温泉や大塩温泉などがありますが、両方とも僕が大好きな温泉です。
そして、含鉄泉も非常に貴重な温泉です。
さらに放射能泉も貴重なんですが、新潟県には村杉温泉とか、栃尾又温泉がありますが、泉質を理解して、ちゃんと湯船に提供できている温泉は少ないと感じています。

その点栃尾又の自在館の下の湯は素晴らしいお風呂です。
あれ?ここも大好きな温泉でしたね。
つまり、僕は珍しい、ぬる湯温泉が大好きなんです。

今回も最後まで読んでいただいて、有難うございました。

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