ある日帰り温泉事件簿 責任取れるんですか?

いよいよ、この事件シリーズも三週目になりました。
実はすでに記事の構想はかなり先までありますし、現時点では書き溜めた原稿もあるです。
問題が無ければ順次公開していくと思いますので、ご期待お願いします。

前提に

このシリーズ共通ですが、これはあくまでもフィクションで当館で起きた事ではありません。
そして登場人物も全く架空の人物です。
と言う前提ですが、今回はほぼ実話です。
当時を知る人は、誰か特定できそうですがかなり時間も経っているのでお話しても構わないと考えて書かせて頂きました。

重大な問題

この施設は、今まで社長は常駐でいなかった、全てスタッフに任せて社長は月一回数字の管理だけでしたが、社長交代で私が社長として赴任したので、今度は常駐と言う形になります。
赴任する時に決めた事があります。
最初の半年は大人しくしていようと。
何も言わずに、ひたすら仕事をこなし、貝のように黙っていました。
今までの常駐スタッフしてみれば、いきなり経験も実績もない奴が来て、色々指図されかき回されるのは嫌でしょ。
だから暫くは大人しくしてようと思ったのです。

しかし、この会社のビジネススタイルには重要な問題がありました。
それは、集客するのに殆ど無料招待に頼っていると言う事です。
ここに来た時から、これは大きな問題とだと感じていました。
全体の数パーセントだったら問題なのですが、占める割合が半端ないんです。

確かにビジネスタイルとしては、無料で来ても食事とお土産で一人平均500円~1,000円程度の売り上げがあって、お客様を待つよりは良いと判断したのだと思います。

当時の私の判断

前の社長はそれでOKと判断したかもしれませんが、私は問題だと思いました。
無料券で来る方は、施設に愛がないのです。
だから、お客様同士で喧嘩はする。
施設は汚れる、備品の盗難は日常茶飯事
冬になると、持ち込み自由だかと多くの方が自慢の漬物を持ち込まれ、大広間全体に異様な匂いが漂っていました。
そんな事続けていると、次第に施設が疲弊してくるばかりです。
集客の手段が分からないので、無料券乱発と言うのは、余りにも芸がないと思いました。

ある会議

半年黙っていたかったのですが3か月たった頃ある会議がありました。そこで、私の方針と今後の運営のやり当たを説明しました。
一番大事な方針は、今後は無料券の乱発は止める。
現在行っている無料券の配布先も徐々に数を減らし、最終的に半額券にして、終了とする事としました。
2年以内で全部撤退することも決めました。
その時、今まで一番の責任者のA氏は激しく反発しました。

彼にしてみれば、それまではそれが正義と、一生懸命取り組んでいたのに・・・・・・と言う気持ちだったと思います。
です。

私の反省点は、急激にやり過ぎた事ですね。

抵抗勢力

「今まで、沢山のお客様から来ていただいたのに、もし止めたらお客様が減ったらどうするんですか?」
当時最高責任者だったA職員から反論がありました。
多分、自分の決めた最も効果のある施策を止めたくなかったのだと思いますが、このままあれを続けたら施設が病魔に襲われ、徐々に腐ってしまう未来が見えました。
丁寧に説明しても分ってもらえませんでした。
そして私は最終兵器を出したのです。
「勿論、今回の事を含めこれからやる事は全て、社長の責任で行いますので、貴方には全く責任ありません。」と言い黙って頂きました。

その後

言ったからに結果を出さないと行けません。
全くの集客施設の素人の私が、猛勉強を始めました。
まず、新潟県のお風呂屋さんに片っ端から行って、それからマーケテングの勉強や東京のセミナーに積極的に参加して学びました。
その当時HPも無かったので、企画して新しいホームページを立ち上げたり、湯の山新聞を発行したりしていました。
出来る事はがむしゃらに、何でもやろうと意気込んでやりました。

結果

費用も掛けましたが、集客と言う面では過去最高を何年か更新して順調に伸ばす事が出来ましたが、仕事は凄い増えちゃいましたね。
ここまで出来たのは当時の職員の反発があって、結果を出さないと私自身窮地に追いやられると追い込まれた結果だと思います。
だから当時の職員にも感謝しています。
もし、新社長の仰る通りです。
どんどんやって下さいと言ったら、それほど私自身動かなかったと思うのです。
次第に、協力して一緒に汗流した職員も沢山いましたしね。
残念ながら、新しいやり方になじめず、自分を変えられない職員もいました。
しかし、今でのあの時の決断は間違っていなかったと信じています。
無料券がないから、もう来ない人もいます。
持ち込みが出来なくなったからと、さんざん悪態をつきながら去ったお客様もいます。

その方々の発想は、自分さえよければいいって短絡的な発想だと当時感じました。
あのまま続けたら、必ず破綻は来ると私は信じていますが、業績もあんまり変わらないのかもしれません。
それは誰にもわからないですね。

今回も最後まで読んでいただいて、有難うございました。

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“ある日帰り温泉事件簿 責任取れるんですか?” への1件のコメント

  1. 匿名 より:

    快活クラブというネットカフェも同じ感じですね。

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