2017.8.29(火)
日本の温泉は、温泉法で決められたり、守られたりしています。
今回は温泉法の話です。
法律かよ・・・・めんどくせぇ~と思うかもしれません。
今回は僕も詳しくは知りませんが、大事な事ですし分かり易く書くので付き合ってよ(笑)
実は最近温泉法が大幅に改定されました。
そのきっかけは、平成17年に週刊ポストで白骨温泉の偽装問題がありました。
例の入浴剤を入れて、乳白色にしていたって問題ですね。
その後調べてみると、全国で偽装温泉が見つかったり、大きく成分が変わったりする温泉が見つかりました。
それを受けて温泉法が大きく変わったりします。
あの渋谷の温泉が爆発した時も変わったしね。
最近では妊婦の禁忌症が外れたりしたしね。
10年で一度の成分分析を義務化
成分分析は10年以内で再分析しなくてはいけなくなりました。
結構費用も時間もかかりますが、10年もすると成分が変わる温泉もあるんでしょうね。
そして、その結果を掲示しなくてはいけません。
普通脱衣所に掲示してありますよね。
もし掲示してなかったら違反ですから、お店の人に聞いてみてください。
これに違反すると、30万以下の罰金が科せられる場合があります。
妊婦問題
これも最近、基準値が改定されました。
今までは、温泉の禁忌症(温泉に入らない方が良い場合)に妊娠初期と末期を上げていたが、外国の文献や俗説を参考にした可能性があるとして削除しました。
俗説を参考にしたって・・・・・・
他にも結構ありますけど(笑)
明示(掲示)が義務づけられました。
他には次のような明示が義務付けられました。
【1】温泉に加水している場合は、その旨と理由を掲示する
【2】温泉を加温している場合は、その旨と理由を掲示する。
【3】温泉を循環や濾過している場合には、その旨と理由を掲示する。
【4】温泉に入浴剤や消毒剤などを加えている場合は、混入しているものの名称と混入の理由を掲示する。
となっていますが、特に評価されるのが【1】です。
温泉には加水が認められているが、現実には温泉不足で加水レベルではなく、水道水に温泉を混ぜただけでも温泉として認められることもあります。
特に有名温泉地には、大旅館があり、それぞれの部屋にもお風呂と露天風呂が付いている豪華なお部屋もあります。
でもよく考えてください、それだけの温泉量を確保できるでしょうか?
現実的には加水レベルではなく、水道水に温泉を少し混ぜただけのスポイト温泉の可能性もない訳ではありません。
それを承知で利用してくれればよいのですが、一般の方は同じ温泉だと思って利用しているのでは?そう言った問題を少しは解消してくれる改定です。
資源を保護するのも温泉法の目的です。
温泉法は、温泉が乱開発して枯れる事を防ぐ目的もあります。
例えば温泉を開発しようと思うと
① 掘削許可(温泉法第3条)
② 掘削後、井戸の能力把握等のために揚湯試験を実施。(近隣に
既存源泉がある場合は、影響調査も実施)
③ 動力装置許可(温泉法第11条)
④、⑤ 採取許可又は可燃性天然ガス濃度確認(温泉法第14条の
2、同法第14条の5)
⑥ 利用許可(温泉法第15条)
⑦ 掲示内容の届出(温泉法第18条)
⑧ 利用(公共の浴用及び飲用以外)報告書(新潟県温泉法施行細
則第9条)
※ この他にも、許可や届出等が必要な場合があります。(増掘許可、採取事業廃止届出等)
と許可でがんじがらめに縛られます。
更に、採取的には有識者による温泉審議会を経ないと許可にならない仕組みになっています。
資源の保護には効果があっても、当館のように急に温泉が自噴しなくなって、源泉井戸は全くそのままで温泉ポンプを設置するだけなのに、調査から含め許可が出るまでに半年以上もかかる現実もあります。
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- 温泉法
今回も最後まで読んでいただいて、有難うございました。
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