2016.12.20(火)
「危なくても、熱いお風呂が好きなんだもん」って人に読んでほしい。
これからの時期入浴事故が増える時期です。
その入浴事故で、一番多いのが42度以上の熱い湯に浸かっている高齢者が高リスクになります。
つまり、熱い湯は疾患を併発させるリスクが高くなるんですよね。
熱い湯に入ると気持ちいいのは何故?
でも、熱い湯に入るとさっぱりした清涼感と、気持ちよさが残るじゃないですか。
そんなのに、体に悪いはずがない・・・・・と思っているかもしれません。
でも、それ大きな間違いですから。
実は熱い湯に入ると、熱刺激の脅威から体が防御反応で、脳から快楽物質のβーエンドロフィンと言う物質が分泌されるのだそうです。
若干違うかもしれませんが、軽いやけどした場合、苦痛を和らげるための快楽物質=脳内麻薬=βーエンドロフィンが分泌されるって事です。
人体って神秘ですよね。
このβーエンドロフィンは脳内麻薬ですから、常習性があるらしいのです。
つまり、熱い湯に入ると→βーエンドロフィンが分泌→気持ちよく感じる→常習性が強まる。
と言う図式ですね。
以前もNHKのためしてガッテンの番組で実験した内容を紹介しています。
そもそも、42度以上のお風呂はどんなリスクがあるの?
では、温湯が体に悪いって言うけど、どんなリスクがあるの?
一番のリスクは入浴事故の事故率が上がるリスクです。
入浴事故で一番多いとされる事故例が、溺死です。
要するに、お風呂で溺れる事故です。
これはなぜ起きるか?
ズバリ血圧の上下の変化で、特に高齢者がこの血圧の変化についていけず失神して、お風呂で溺れてしまうのです。
特に冬は脱衣所が寒いので体の表面が冷え、毛細血管が委縮して血圧が上がります。
さらに42℃以上のお風呂で血圧が上がりますが、その後体が温まり急激に血圧が落ちてきます。
高齢者はこの血圧の変化についていけず、お風呂で知らず知らずに失神してしまうのです。
それが、やばいと感じればまだ良いのですが、あくびが出るな~からいつの間にか失神しているようなのです。
当館で、いきなりお風呂で気を失って、お風呂の中にブクブクと沈んだお客様に話を聞いた事がありますが、あれ?体が動かなくなってきたな~と感じて、お風呂からあがろうとしたら、目の前が暗くなって、意識がなくなったそうですが、気持ちよかったそうです。
この際はほかのお客様も見ていたので、すぐに助けられましたが、自宅のお風呂で、夜中にお風呂に入っていたら・・・・・・・
結果は分かりますよね。
さらに、埼玉医大助教授・倉林氏は「熱い湯に浸かると、脳卒中や心筋梗塞などの血栓症を発症しやすくなる」と警告しています。
じゃあどうすれば?
一番いいのは41度以下のお風呂に入る習慣を守っていただくことですが、それじゃ~お風呂が楽しくないよね。
そこで、ナステビュウ湯の山のお客様に僕が提案するのは、最初は内風呂のぬるい方に入っていただき体を慣らします。
温泉入浴ので5分→8分→3分と分割入浴が効果的に温まると紹介しましたが、ここで最初の5分と8分をぬるい方に入浴し、最後の三分を熱いお風呂に入って上がる方法です。
この方法だと、多少のリスクはありますが、非常に少なく済みますし、次第に熱い湯の麻薬中毒からも軽減されて来るのです。
ぜひ試してガッテン!です。
今回も最後まで読んでいただいて、有難うございました。
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