私たちはこうして、奈落の底に落ちて行った。Part4

いよいよ、今回で4回目の私たちはこうして、奈落の底に落ちて行った。シリーズですが、当時を振り返るとなんぼでも書ける気がします。
その位、日々激動の時代でした。
当時があるから、今があるのだと言いたのですが、今もコロナの影響で桃色吐息です。
何故この事を書こうかと思ったかと言うと、徐々に過去になって忘れさられていき、そのうち誰も知らないなんてことになる可能性も有るのです。
私たちが経験したことが、いつか誰かの役に立つかもしれないと思ったので、こういう形で残しました。
お役に立ったり参考になれば幸いです。

反省する点!

再オープンするにあたり館内の空調中心に約3,000万程補修費にかかりました。
休館する際、長くても秋に再オープンと考えていたのです。
ですから、館内を休館するにあたり設備はそれほど考えていませんでした。

しかし最もトラブルの凶因は空調ですが、当館は冷水や温水を循環させて室内機で温風や冷風で室内温度を調整する方法です。
ここで室内機は車のラジエターと同じ形状をしています。
しかし微細の配管の為錆びには弱いのです。
当館の場合は1年間以上も全く循環していませんでしたので室内機は殆ど全滅でした。
この空調システム、冬は温泉の熱交換した温水を利用して暖房しているので、殆ど化石燃料が必要ないと言う、エコな
そこで2Fは従来システム1Fは電気のエアコンを使用する事にしました。

お風呂のカラン、トイレの便器などの水回りも壊れていました。
原因は凍結ですよね。
後ほど建築部から、そうなるから凍結する前に水を抜かないとダメなんですよネって情報貰っても。
事が起きる前だと、感謝され、後だと皮肉にしか聞こえません。
が~んですね。

2018年 春

春になって、工事は順調に進んできました。
ナステビュウ湯の山の看板棟、実は温泉溜めタンクにもなっていましたが劣化が激しく作り直すことになりました。
この頃は、除雪も始まり工事も日に日に進み、オープン日は決まらないまでも希望の日々でした。
我々も、手すりや建物の外観の塗装作業をする事にしました。

毎日毎日ペンキ塗りで嫌になりましたね。
でも、日に日に建物が綺麗になっていくのを見るのは嬉しかったです。
色見本で色を合わせ、ネットでペンキを注文し、自分で塗装する。
そんな事を毎日やっていました。
もう忘れましたが塗料も水性塗料、アクリルとか2液混合アクリルとか通常の塗料とか4種類くらいの塗料を使分けて塗った覚えがあります。
まだ再営業できる日は決まりませんでしたが、活気と希望にあふれる春でした。
問題は館内の設備の問題。
今まで電気を節約するために、完全に電源を切っていた設備に電源を入れ点検しましたが・・・・・・・
凄いことになっていまいた。
書きたくないです(笑)

この頃時間を見つけては、スタッフと色々な施設見学に行ったな~
当時のスタッフはもう何人かは当館には居ませんが・・・・

それに、印刷物を自分たちで作りましたよね。
当館のパンフレット
入館のしおり
ポイントカード
再営業のチラシ
などなど、自分たちでブラッシングしながら作りましたね。
特に営業再開を知らせるチラシは、コンペ方式で各自提案して選んだチラシです。
新聞チラシにしましたが、物凄い効果がありました。
それがこれです↓B4サイズ 裏表印刷

2019年夏

いよいよオープンの日が決まりました。
頼んだポンプはアメリカから納期の返事がもらえず、国内で同型のリースを探しました。
そんなポンプがあると分かれば、もっと早く対応したかった。

館内も春に点検してもらっていましたが、なかなか結論が出ないのです、それはあまりに範囲が広すぎて、業者もどうしたら良いか分からないのです。
結局、空調工事は1Fしか間に合いませんでした。
今度はエアコンが電気になったので、電気の容量増設工事も間に合わず、発電機で仮設電源でスタートです。
そして2019年7月28日再営業開始にこぎつけることが出来ました。

これで、ナステビュ湯の山も順風満帆・・・の訳ないよね。

最悪なのが、新しいポンプが雷が鳴るとすぐに止まっちゃうです。
これは配電盤の設定の問題で、雷が鳴ると瞬時電源が異常値を示すそうです。
そうなると安全側に設定してあるので、電気の供給が止まるようです。
ポンプが止まると配管内の温泉がなくなり、ポンプが動き出しても10時間は温泉が施設まで来ないのです。
お盆に連発で止まった時には、もうどうしようもありませんでしたね。
大ピンチもいいとこ。
どんな対応が良いのか悩みましたが、極限の判断をするのは私の役目。
本当にもうあんな判断嫌だと思いますよ。
この時極限の判断を要求されました。
お盆の繁忙期、温泉が来なくて休館なんてシャレになりませんよね。

オープンしても、大混乱続きでお客様には、当てにならない施設だと言う評価が、、、、、
その後、暫くは大苦戦したと言う事は容易に想像できると思います。

最後に

今回いろいろ経験させて頂きました。
ビジネスとは突然何が起きるか分からないのです。
そういった意味では、一寸先は闇ですね。

今回勉強したことは、

① 普段から勉強を怠らない。
② どんなにピンチでも諦めない。
③ やれる事は何でもがむしゃらにやる。
かと思います。
この教訓は今回の新型コロナウィルス騒動にも生きていて、色々やらせて頂いています。
新しい取り組みは、新潟県でもトップクラスだと思います。
その成果は???ですが、確実に成果が上がると分かっていれば、誰もが取り組みます。
最初やってみて、色々改良してみてこれ以上改良の余地がない場合は、やめれば良いし、そうでない場合はとことん追求しないと結果は分からないと思います。

要するに、それだけエネルギーが必要だって事です。
当館の本音で言わせていただくと、大病を患って、リハビリ中なのにまた別の病気に罹ってしまった感じがするのです。
しかし世間は待ったなしですから、出来る事をひたすらやり続ける事しかできませんね。
これで「私たちはこうして、奈落の底に落ちて行った。」シリーズを完結させて頂きます。
楽しめるエンタメ系ではありませんが、皆さんの参考になれば幸いです。

このシリーズの他の記事

私たちはこうして、奈落の底に落ちて行った。Part1

私たちはこうして、奈落の底に落ちて行った。Part2

私たちはこうして、奈落の底に落ちて行った。Part3

今回も最後まで読んでいただいて、有難うございました。

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