2016.8.28(日)
お風呂の、刺青問題を考える。
刺青問題、温浴業界全体の問題でもあります。
温浴業界が抱える、入れ墨(刺青)やタトゥー問題を今回さらに深く考えてみようと思います。
僕もこの問題は、頭から汁が出るほど考えました、今回はそのことについて書かせて頂きます。
刺青って正式には?歴史は?
入れ墨なの?刺青それともタツゥー?
色々の呼び方がありますが、基本的には同じものです。
日本人は古来より刺青にはあまり良い印象を持っていません。
例えば江戸時代は島流しの犯罪人は、その証として腕に刺青を彫られました。
つまり腕の刺青=犯罪者だったわけです。
その後日本では、入れ墨は反社会勢力の証として認知されてきました。
現在も、暴力団組員が自分を誇張するために、入れ墨をいれ入れ墨=反社会勢力の代名詞にもなりました。
世界的には全く別
ところが、国際的には刺青ではなくタツゥーですが、ファッションの一部として認知されているころが多いのです。
私の知っている台湾女性は眉毛や目の周りに美容として、入れ墨を入れている方もいました。
また、風習や文化として刺青を入れる民族もあるようです。
日本人だって「アイヌ」の方には刺青の風習があるじゃないですか。
特に海外では刺青は反社会勢力とは無縁と言えます。
私たち温浴業は、それを一緒くたにして「刺青・タツゥーのお客様は入館をお断りします。」と掲げています。
国際観光化している日本
今年は外国人の観光客が過去最大になると言われ、これから4年後の東京オリンピックに向け外国からの観光客がさらに増えることが予想されるのに、温浴業の皆さんだけ「刺青・タツゥーのお客様は入館をお断りします。」で良いのでしょうか?
北海道の方では、オセアニアの方が風習で顔に刺青をしていたところ、日帰り温泉の入館を断られて社会問題になりました。
私たち業界が、このままで良いのでしょうか?
都会の一部の施設では、面積が小さければ入浴をみとめる方向に動いています。
また星野リゾートでは刺青やタツゥーの制限を設けないようにしているとも聞いています。
歩みは遅いですが、徐々に解放の方向に向いているようです。
入館を断るって個人の権利の侵害では?
元々、刺青やタツゥーの人の入場をお断りする事態が、個人の権利を侵している可能性が高いです。
刺青自体は伝染する訳でも、他に人に悪影響を与える訳でもありません。
例えば、一昔前に流行った「山姥ギャルメイク」と言うメイクがはやりました。
日帰り温泉の玄関に「山姥ギャルの方入館をお断りします。」と書かれていたらどうでしょうか?
個人の権利の侵害だ~となるでしょう。
しかし、現実は!
しかし、問題はそれほど単純じゃないのです。
以前も書きましたが、刺青をした二人組がお風呂に入っていて、お客様から「刺青が入っているぞ」と情報を頂き、私がお風呂に行って注意を申し上げ、早めにお風呂から上がっていただきました。
しかし、非常に態度が悪い。
だってチン○○だもん。
僕らは平気でも、お客様が委縮してしまっていました。
何か文句言われたらどうしよう、っておびえているんです。
僕らみたいに、プロになると怖くなくなりますが、お客様はそうはいきません。
そこに、この問題の根深さがあります。
日本古来の柄の刺青をされている方、入館をお断りしますってのも基準はなんだか分かりませんしね。
当館の対応
ですから、当館のような方式が生まれてくるのです。
当館では外国のお客様に、聞かれればダメだといいざる得ませんが、何を言ってるかわからないければ仕方がないですよね。
外国人の日本語って聞き取りにくいですし、意味不明な事を言われても答えようがないわけです。
問題があったらヘルプブザーでスタッフを呼んでくださいと、たどたどしい英語か日本語でお伝えします。
こんな感じの微妙な空気で対応させていただいています。
田舎では竹を割ったような対応は出来ずらいのが現実で、星野リゾートにお越しになるレベルの高い刺青の方とは、当館は若干違うのではないかとも感じております。
対応は難しいですよね。
長文にお付き合い頂きありがとうございます。
今回も最後まで読んでいただいて、有難うございました。
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