2014.9.26(金)
入浴事故って聞いたことありますか?
こんにちは。これからだんだん寒くなりますね。そうなってくると増えてくるのが入浴事故ですが、皆さんは入浴事故って知ってますか?
実は毎年十日町市にも、高齢者を中心に、特に冬の季節に入浴事故で亡くなる事故が多発しています。
十日町市近郊の入浴事故
入浴事故って、お風呂で急に他の病気が併発したりして、起きる事故の事ですが、最悪の場合亡くなってしまうケースも少なくありません。
全国平均では、女性の方の入浴事故が多いのですが、調べてみると十日町市近郊では、男性がお風呂で亡くなる例が多いようです。
どうしてなのか?原因はお客様を見ていると、熱いお風呂に入る習慣が慢性化しているのだと思います。
皆さんは入浴事故を軽く考えていますが、実は毎年交通事故死の倍くらいの方が入浴事故で命を落とされているのです。
今回は特に冬の時期に起こりやすい高齢者には避けて通れない、入浴事故について考えてみたいと思います。
今日は入浴事故について温泉の虎の巻より抜粋して紹介したいと思います。
高齢者に多い入浴事故について
お風呂での事故ってピンと来ない方も多いと思いますが、実は毎年大勢の方がお風呂で怪我をしたり、尊い命を落とされたりしています。
私はお風呂好きで、好きな場所で死ねるなら本望だとお考えの方はこの先を読む必要はありません。
その代わりに、他人に迷惑をかけない為にも外でのお風呂は止めて、自宅だけ楽しむ事をお勧めします。
さて、やや過激な文章になりましたが、高齢者にとって、身近に起こりえる事で他人事ではないのです。
しかも、入浴事故の殆んどは、それまで何ともなく、いかにも健康そうに見える方が、突然命を落とすケースが非常に多いのです。
明日は貴方の番が来るかもしれません、これからもずっと楽しい入浴を楽しむために、きちんとした知識を身につけましょう。
お風呂で起きる事故の現状
お風呂で起きる事故を総称して「入浴事故」と呼びますので、今後はその様な表現にさせていただきます。
入浴事故の現状は実は正確にはわかっていません。
例えばお風呂で倒れて救急車で病院に運ばれても、原因は心臓疾患とか、脳内出血などの病名で、原因は隠れてしまっているのです。
しかし思い出してください。近所や身近の方でお風呂で亡くなったなんてお話を聞いた事はありませんか。
東京都老人総合研究所という機関が調査した所、全国で推定1万4千人の方がお風呂で亡くなられているのだそうです。
現在全国で交通事故で亡くなる方が、約7,000人位ですので、その数の倍の方がお風呂で命を落としているという現実があります。
しかも、行政や医療機関は、その事の重大性に気づいていません。
誰もやらない、このテーマをまじめに考えてみましょう。
入浴事故の一番の問題点は無関心にあるのです。
どんな時に入浴事故は発生する?
では、どんな方が、どんな時に入浴事故は発生しているのでしょう。
年齢的に一番多いのが高齢者の方です、ここで言う高齢者とは65歳以上を指します。そして、季節的には寒くなる冬期間に集中します。時間帯では深夜や早朝に多く発生します。
入浴事故の大半は高齢者の方が、冬の寒い時期に、深夜や早朝に入浴している時に起こっています。
入浴事故の原因
なぜ?寒い時期に多いかと言うと、寒いと身体の表面の毛細血管は収縮しています。
脱衣室が寒くて、そこで服を脱ぐとさらに血管は収縮して、血圧が上がります。
その様な状態の時に、熱いお風呂に急に入ると、血圧は直後にはさらに上がり、その後体が温められ毛細血管が拡張して今度は血圧が急降下します。
特に高齢者の方はこの急激な血圧の変化について行けないのです。普通の人でも血圧の差が100 mmHg以上あると失神すると言われています。
入浴事故の大部分はこのような温度の差「ヒートショック」によって起きているのです。
入浴事故の3大因子
入浴事故の三大因子は心疾患、脳血管障害、溺水が代表的ですが、これは入浴することにより、様々な因子が引き金になると考えられます。
心疾患
お風呂に入る事で心筋に酸素不足(心筋虚血)の状態が誘発されやすくなります。その結果として、胸痛、呼吸困難、危険な不整脈、血圧低下などが誘発され、結果的に急死する原因になると考えられます。
脳血管障害
特に高温浴では、血圧が急に上昇するので、脳出血、クモ膜下出血の原因となります。これら病気で瞬間死することは少ないですが、意識を失い浴槽中でおぼれて溺死する事が考えられます。また浴室温度が低いと、洗い場で血圧が上昇し、脳出血、クモ膜下出血の原因にもなります。
溺水
要するに溺れてしまう訳ですが、普通だったらありえないことですが、入浴中に意識を失う場合があり、誰も見ていなければ溺れてしまいます。原因としては上記の脳血管障害の他に、血圧の急激な変化による失神、湯当たりやのぼせによる失神などがありますが、高齢者は体力が落ちているので、割合ちょっとした事でこのような症状が簡単に引き起こしやすいのです。
今回は、以前当館で発行した温泉入浴の虎の巻より抜粋いたしましたが、今からぬる湯に慣れて、入浴事故を防ぎましょう。
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今回も最後まで読んでいただいて、有難うございました。
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