2019.1.24(木)
適応症の反対側の禁忌症について学びましょう。
昨日温泉には効果効能に似た適応症があると話をしました。
今日は温泉にも適応症の逆の禁忌症もあるのです。
温泉の禁忌症
簡単に言うと「1回の温泉入浴又は飲用でも身体に悪い影響をきたす可能性がある病気・病態のことです。」つまりこんな病気や症状の方は温泉を控えたほうが良いですよって意味です。
この禁忌症も3種類あります。
適応症と似ていますが
① 一般適応症
② 泉質別禁忌症
③ 含有成分別禁忌症
とあります。
これも適応症と同じ考えですね。
一般禁忌症
これは、温泉全般の禁忌症で一般適応症の反対側に位置していると考えてください。
・病気の活動期(特に熱のあるとき)、
・活動性の結核、進行した悪性腫瘍又は高度の貧血など身体衰弱の著し
い場合
・少し動くと息苦しくなるような重い心臓又は肺の病気、むくみのある
ような重い腎臓の病気
・消化管出血、目に見える出血があるとき
・慢性の病気の急性増悪期
などです。
特に進行した悪性腫瘍という部分ですが、現在進行中のガンなんかは、私は温泉に入らない方がいいと思っています。
逆にガンが完治して、体の体力を回復する時期では、積極的に温泉に入った方がいいと思います。
この違いは、進行中にガンに関しては温泉に入ることにより、血行や代謝が上がり、一層癌の進行を助けてしまう可能性があるからなんです。
その点注意して温泉を利用してもらいたいのですが、分からなかったらかかりつけの医師に相談するのがベストだと考えています。
泉質別禁忌症
泉質別禁忌症はそれほど多くないので簡単に覚えられます。
酸性泉と硫黄泉ですが、簡単に言うと草津の湯みたいな感じの温泉ですね。
硫黄泉は硫化水素の匂い(卵の腐ったようなにおい)がするのですぐにわかりますよね。
・ 酸性泉 皮膚又は粘膜の過敏な人、高齢者の皮膚乾燥症
・ 硫黄泉 酸性泉に同じ
肌の良い方、玉川温泉など強酸性泉で五寸釘が溶けてなくなるほどですから、肌の弱い方は当然ちゅいが必要です。
また、硫黄とかも美白効果もあるのですが、吸収が良すぎて肌の弱い方には強すぎるからなんでしょうね。
私の個人的な意見ですが、参考にされたら嬉しいです。
含有成分別禁忌症
これは飲泉による禁忌症ですが、最近は飲泉はあまり一般的ではなくなりましたので、それほど重要でもないと思っています。
だから飲泉しないよって方、気にしなくて大丈夫です。
・ ナトリウムイオンを含む温泉を1日(1,200/A)×1,000mLを超
えて飲用する場合
塩分制限の必要な病態腎不全、心不全、肝硬変、虚血性心疾患、高血
圧など)
・リウムイオンを含む温泉を1日(900/A)×1,000mLを超えて飲
用する場合
カリウム制限の必要な病態(腎不全、副腎皮質機能低下症)
・マグネシウムイオンを含む温泉を1日(300/A)×1,000mLを超
えて飲用する場合
下痢、腎不全
・よう化物イオンを含む温泉を1日(0.1/A)×1,000mLを超えて飲
用する場合
甲状腺機能亢進症
などなどです。
少し専門的で面倒ですが、飲泉する場合は対象者は気を付けて下さい。
女性特有の禁忌症?
2014年7月1日の適応症・禁忌症の見直しにより、それまで浴用の一般禁忌症に挙げられていた「妊娠中(特に初期と末期)」が除外になりまました。
医学的に根拠がないという理由らしいです。
僕は温浴の経営者としては、女性の差別するわけではありませんが、整理中の入浴についてお願いしたいのです。
これは主にマナーの問題ですが、整理中は完全に生理用品でガードしてから入浴するのがマナーですので、仕方ないで片づけないで、ほかの人を気使う配慮をお願いします。
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今回も最後まで読んでいただいて、有難うございました。
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