体験談!危機的状況で優先する事 どんな事が起きたか!編

これから書くことは、昨日まで平常で営業していたのに、今日から急に何かの影響で営業出来なくなった時の経験談です。
今回はそんな経緯を忘れないうちに説明してみたいと思います。

当館が現在臨時休館に追い込まれたのは、今まで豊富に自噴してた温泉が、急に止まったことに起因します。
その過程を説明します。

前段現象

2カ月ほど間から、温泉の量が減少して困っていました。
しかし、節約すれば運営できる量は確保されていました。
このままだと、冬季間の運営は厳しくなると覚悟して、対応策を考えていました。
その一つが、鷹の湯三号井戸は十分に温泉量が確保できているので、廃棄している温泉を水を運ぶ運搬車で運ぶ試みです。
温泉井戸の所有者の十日町市や松之山温泉審議会に打診して、余っている温泉を頂戴して、運搬する許可を頂いておりました。

さらに、想像していませんでしたが実は温泉が止まる2日~3日前から、日に日に極端に温泉が減少していたのは自覚していました。
それが、5月の連休後半に重なっていることが大問題です。
2日前の6日は5月の連休後半であまりお客様が多くなかったのですが、温泉が極端に減り、ギリギリ営業が出来る量しか出なくなりました。

当館は原則源泉かけ流し方式なので、一旦湯船に入った温泉を再加熱できない配管システムです。
内風呂は現在循環も出来ませんし、再加温も出来ません。
最悪温泉が減ったら、緊急で運搬車で温泉を運ぶ手はずをとっていました。

想像を超える激変

しかし実際は5月6日には極端に温泉が減り、通常営業さえままならないレベルまで落ち込みました。
あくまでも、当館の通常営業です。
普通の温泉施設では、毎分30リットルもあれば十分営業できます。
その温泉を循環して運営しても十分運営できます。
しかし当館の場合は源泉かけ流し方式が基本なので、特に露天風呂は半循環ですが、湯船のお湯を加熱するような、完全循環の仕組みがないのです、ですから通常営業に毎分約80ℓ以上の温泉が必要になります。

この時点での対応は5/7日からは露天風呂の営業を中止し水風呂で営業し、料金も見直しました。
その時のブログ

2日前はこれって存続のピンチですよね、いよいよ温泉運搬の必要が出てきたので、当館の源泉までの除雪や、その準備を進めておりました。

しかし5/8日の夕方から温泉の自噴が完全にストップしてしまいました。
こうなると、運搬では全然対応できないので、急遽施設を臨時休館にすることにしました。

当日には何が起きたか?

さて、いよいよ5月8日の運命の日です。
当日の朝、温泉量の減少が心配で源泉温度を測りに行ってきました。

通常温泉は量が減ると、温度も極端に下がるからなのです。
当館の場合は量が確保できても、源泉温度が低いと運営できないので、そちらの方も心配でした。
しかし正直湯気で量は確認できませんでしたが、温度は78℃ある事を確認してました。
メタンガスも勢いがなくなり、さみしい限りですが、2日前に確認した時と比較しても変わらない印象です。
↓その時の写真

昨日午後1時頃の源泉井戸

 

温泉が減り、当面は内風呂だけの営業で規模縮小しても、休館だけはしたくないと考えていました。

色々なところに弊害が起きるからなんです。
その為の策や努力を怠りなくやるつもりでいたが、どう考えても温泉が全くでないのでは、当館では営業できません。

もし他の施設だったら?

他の施設だったら、お風呂を人工温泉に切り替えても暫くは営業できたと思います。
しかし、ナステビュウ湯の山は豊富な温泉量を魅力の一つに営業してきました。
上にも書いた通り、加温設備がないので普通の水道を入れてお湯にすることが出来ません。
あくまでも温度調節は、高温の温泉を入れて調節しています。
普段は温泉を地下水と熱交換して、10℃前後の地下水を40℃位まで加温して、少しボイラーで温めて、お風呂のシャワーやカランに使っています。
また、温泉は50℃程度に下げて、浴槽に供給しています。

内風呂の温度調節

内風呂の温度調節には2つの方法があって、一つは温泉の温度を下げて供給する方法。
主にお風呂の温度を下げたいときに使います。
熱交換のサーモを調整して、供給する温泉の温度を下げるやり方です。
この場合は、熱交換の地下水も必要になるため、即効性はあるのですが、地下水の不足するときには使いにくい手法で、その場合は温泉の量自体を絞るやり方もありますが、調整が難しくお風呂のお湯もよごれやすいのであまりやりたくない調整方法です。

そして、もう一つの方法は、お風呂の温度を上げたいときは、温泉の量を増やすやり方です。
サーモを上げて調整する方法もありますが、この熱交換システムは3段階になっているので、非常に複雑なのでです。
こんなシステムになっているので、温泉が全くなくなると、お風呂が運営できないです。

温泉ゼロだと

私が源泉を確認に行った午後4時ごろには、完全に止まっていました。
その日は午前中はなんとか出ていたのに・・・・・・・
源泉の自噴が止まってしまってはどうしようもありません。
館内にいたお客様には、事情を説明してお帰り頂きました。
そして、明日からの営業は臨時休館を決断して、とにかく、出来るだけ多くのお客様に連絡しました。

当日は毎日お越しになる、年会員電話で連絡し、
翌日葉書を購入して、有料会員のお客様には全員にご案内しました。

予約いただいたお客様にも連絡しましたが、なかなか連絡のつかないお客様もおいででした。

しかし問題が!!

お客様に連絡の過程で、問題が有りました。
必ず聞かれるのが「何時頃営業始められるのか?」という問題です。
どの位で再営業始められるか?
それが分かったら、当館も聞きたいですよね。
まず問題は、源泉井戸の洗浄と調査が急務になります。

長くなりました、この続きは次回お書きします。

次の記事に続く

今回も最後まで読んでいただいて、有難うございました。

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