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かけ湯の効果と正しい方法

温浴施設では、よく「かけ湯をしてから入りましょう」というような注意書きがありますよね。実は、「かけ湯」にはマナーとしての意味合いだけではなく、安全に入るための大事な意味合いもあるのです。ご存じの方もいらっしゃるとは思いますが、今回はそんなかけ湯について振り返ってみましょう。

★何のための「かけ湯」なのか?

大きく分けると、二つ理由があります。
一つは、体の汚れを流すためです。こちらはマナー面での意味合いですね。もちろんシャワーで体を洗って汚れを落とすでもOKです。ただし、温泉には、お湯自体に角質を取ったり毛穴の汚れを取ったりする成分が含まれている場合があります(アルカリ性で洗浄力が強め、など)。その場合、先にあかすりなどでゴシゴシ洗ってしまうとかえって肌を傷つけかねません。その場合はかけ湯で軽く汚れを落としての入浴がおすすめです。

もう一つは、温泉の温度や刺激に体を慣らすためです。ざぶんと一気に浸かる前に少しずつ体を温めることで、急激に体温や血圧が上昇して脳卒中や心臓発作が起こることを予防出来ます。また、温泉の場合は成分が濃く刺激が強いので、その刺激に体を慣れさせる効果もあるのです。

★かけ湯のおすすめのやり方

かけ湯というと、湯を掬って体にザバーっとかける想像をされる方もいらっしゃいます。それも悪いわけではないのですが、体をお湯の温度から慣らすという観点から見るとあまり良いとは言えません。
かけるときは、足の先や手の先などの心臓から遠い部分から順にかけていきましょう。特に、寒い日に暑いお風呂に入る時はこの順序が大切です(いきなり胴部にかけてしまうと、急に熱い湯に入った時と同様、心臓に負荷がかかってしまいます)。
もう一つ注意しなければならないのが、なるべく低い姿勢で行うことです。かけたお湯がはねてほかの方にかかってしまったり、湯船の中に入ったりすることがないように行いましょう。

※今回は温泉ソムリエテキストを参考にさせていただきました。

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