冬の最大の弱点を克服か?

よく見ないと分かりませんが、ここに温水の噴射口を付けました。

当館の屋根は、自然落下方式という仕組みを採用しています。

これは、屋根にある程度雪が積もると、重力によって自然に雪が落ちる仕組みです。この方式にはいくつかの利点がありますが、同時に課題も存在します。

まず、大きな欠点の一つは、寒い時期になると雪がある程度積もった後、一気にまとまって屋根から落ちることがある点です。

このタイミングでちょうど下にいると、非常に危険です。事故を未然に防ぐための注意喚起や対策が必要になります。

配管が見え見えですが・・・・

もう一つの課題は、屋根から落ちた雪が同じ場所に溜まるという点です。
特に、大広間の裏側などは除雪作業がかなり大変です。そのため、雪を効率的に処理する方法を考える必要があります。

中でも最も除雪が大変な場所は玄関の左右側です。
玄関の屋根は扇型の形状になっており、雪が集まりやすい構造です。この場所に溜まった雪をどう処理するかが長年の課題でした。

これまでは、玄関に向かって左側については、熱交換で余った温水地下水を利用して雪を溶かしていました。
一方で、右側については、配管が届いていないので、溜まった雪を投雪機で飛ばして処理していました。
しかし、屋根からの高さがあるため、すべての雪を除去することは難しく、下の部分を削りながら作業していました。
この作業は非常に危険で、過去には雪の塊の下敷きになり、半分生き埋めのような状況になったこともあります。

そこで、今年は右側にも温水を利用することにしました。
水道屋さんに頼もうとしましたが、冬だけなのでホームセンターで購入したパイプを使い、自力で配管作業を行いました。
実際に作業をしてみると、思ったより簡単に取り付けることができました。
現在、このシステムが正常に機能してくれることを祈りつつ、運用を始めています。

冬は厳しいだけに、景色も美しいですけどね。

もしかすると、今回の取り組みによって、当館の除雪における最大の弱点を克服できたかもしれません。
これからも雪に対する安全対策をしっかり行い、皆様が安心してご利用いただける施設を目指してまいります。

今回も最後まで読んでいただいて、有難うございました。

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